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バリバリ通信

砥部焼の里を訪ねる

掲載日:2015年3月

白磁に藍色文様の伝統工芸品
(愛媛県伊予郡砥部町)

陶街道夢タワー「愛伊砥(えいと)くん」  松山から高知に向かう国道33号線。重信川を渡ったすぐのところに砥部焼のタワーがある。これが陶街道夢タワー「愛伊砥(えいと)くん」。高さは約15メートル。愛媛県伊予郡砥部町の八角形タワーだから、というのがその名の由来だそうだ。ここを起点に国道33号と379号沿いの町内観光スポット53か所を巡るイベントが陶街道五十三次。なにやら浮世絵的なネーミングだが、「砥部陶街道」は砥部町が商標登録している。このイベントは2004(平成16)年、翌年1月の旧広田村との合併を前に始まったスタンプラリーで、ゴールまでの期限はない。完巡(県外在住の参加者なら5か所)すればコースターにもなる砥部焼のメダルがもらえる。

砥部焼 白磁に藍色のシンプルな文様、厚みのある伝統の玉縁鉢(たまぶちばち)に代表される砥部焼は1777(安永6)年、焼き物に適した土や登り窯にくべる赤松が多く産出されていたことから大洲藩の杉野丈助によって始められた。

 現在では砥部町内に66、町外に7の窯がある(砥部町観光協会ホームページ参照)。それぞれ特徴があるそうなので全部回りたいところだが、窯元が点在するエリアは南北にかなり広い。歴史を知るには砥部焼伝統産業会館を、ろくろ回しや絵付けの見学・体験をしたいなら砥部焼陶芸館や砥部焼観光センター炎(えん)の里、砥部町陶芸創作館をお勧めする。土産なら陶芸館や炎の里のほか、砥部焼窯元直売所や村の駅五本松などでもいろいろな作品が買える。春と秋に行われる窯出し市(陶芸館)や砥部焼まつり(伝統産業会館ほか)では掘り出し物に出会うことも。

 四国の寺院に数多く揮毫(きごう)されている「念ずれば花ひらく」で有名な詩人、坂村真民(さかむらしんみん)も砥部の自然と砥部焼を愛した。晩年を砥部で過ごした彼の記念館は伝統産業会館からほど近く、砥部焼史に残る偉人を記念した陶祖ヶ丘へと続く陶板の道入口のすぐ脇にあり、タンポポ魂や宇宙の心理といった彼独特の詩の世界を心ゆくまで堪能できる。入館料は大人400円。さらに少し歩けば富そば。店内には映画「男はつらいよ」のロケで訪れた寅さんこと故・渥美清氏の絵付け皿がさりげなく飾られていた。

砥部焼観光センター炎の里
砥部焼観光センター炎の里

製造工程のほぼすべてを見学できるほか、絵付けや手びねりだけでなく、ろくろを使った本格的な陶芸体験も。土産物も充実している。正面入口右手の石は砥部焼の原料となる陶石。運営する千山窯代表取締役の泉本明英さんによれば砥部焼の魅力は「飽きの来ないシンプルかつ伝統的なデザイン」だそう。

富そばの盛り(せいろ)そば
富そばの盛り(せいろ)そば

お昼のメニューは盛りそば(800円)と、おろしそばや蕎麦掻きなどがセットになったそばづくし(1,500円)。みずみずしい喉ごしがたまらない。そば湯に柚子胡椒といった組み合わせは湯布院で修行したご主人ならでは。

田舎カフェレストラン Jutaro
田舎カフェレストラン Jutaro

砥部焼観光センター炎の里に併設。ランチやケーキ、季節のフルーツが丸ごと楽しめると評判のパフェが充実。手前がいちごパフェ980円。奥がメロンとお好みのフルーツでアレンジできるコラボパフェ。この日は高級柑橘として人気のせとかをチョイスした。

 さて、砥部町の特産品と言えば七折小梅。品質の高さから「青いダイヤ」と呼ばれ、果肉が多く酸っぱさが少ないのが特徴。観光梅園では毎年2月から3月にかけて梅まつりも開かれる。咲き競う紅白の樹は約二千本。

 また、行楽地なら日本で初めて人工哺育に成功し、ホッキョクグマ「ピース」で有名になった西日本屈指の規模を誇る愛媛県立とべ動物園。子ども連れだけでなくカップルでの来園も多い。動物の生態が観察できる行動展示をペンギン、オランウータン、レッサーパンダなどに導入。加えて昨年にはチンパンジーの森もオープンするなどまだまだ進化中。こちらは季節を問わず楽しめるだけに、週末は家族総出で訪ねてみてはいかがだろうか。

とべ動物園
とべ動物園

1988(昭和63)年開園。檻や柵をできるだけ使わず自然の地形そのままの段差や堀を活かして、自然に近い動物の生態が見られると好評。入園料(大人)460円、駐車料金(普通車)300円。

地図

砥部町までの交通

砥部町までの交通

【バスで】

砥部焼伝統産業会館前バス停まで
 松山市駅から 約45分

【自動車で】

 松山自動車道松山I.C.から国道33号を通り約8km、およそ15分
 高知市内から国道33号を通り約100km、およそ2時間30分
 

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